会計伝票タイプとは
会計伝票タイプとは
伝票タイプとは会計伝票の種別を表す2桁のコードです。
会計伝票にも様々な種類があるので、伝票の種類ごとにグルーピングすることで調査、分析に役立てたり、レポーティングの精度を上げることができます。
SAPを導入する企業では1日に何万と伝票が登録されるため、取引の種類を分類して管理しやすくするために伝票タイプという考え方は非常に重要になります。
会計伝票はロジスティクスのプロセスからも連携されるため、伝票の発生源を一目で分かるようにする役目もあります。
また伝票タイプは入力ミスを防ぐために特定の種類の勘定科目だけ入力できるようにカスタマイズで設定することができます。
会計伝票番号の採番体系を制御する役目も担っており、番号範囲を割り当てることで伝票の種別ごとに採番体系を制御することができます。
権限グループを指定することで、特定の伝票に閲覧制限をかけることも可能です。
SAP標準の伝票タイプ
会計伝票で使用される伝票タイプは様々な種類がありますが、例を挙げるとSAP標準では以下の伝票タイプが事前定義されています。
SA(振替伝票)
DR(債権計上)
DZ(入金消込)
KR(債務計上)
KZ(支払消込)
ZP(自動支払)
SU(自動消込)
SV(外貨評価)
SZ(未払消費税)
WA(出庫)
WE(入庫)
WI(棚卸)
WL(出荷/納入)
RE(請求書照合)
RV(請求伝票)
ML(品目元帳)
AA(資産転記)
AF(償却記帳)
上記は一例です。SAPでは他にも様々な業務プロセスで会計伝票タイプが事前定義されています。
会計伝票の設定方針
会計伝票タイプは新規に定義することが可能です。
ですが、SAP標準の会計伝票を削除して独自の体系で定義することはお勧めできません。
会計伝票はモジュールを跨いで様々なプロセスから連携されることを考えると、基本的にはSAP標準の定義を活かして、必要分だけ追加で登録することが推奨されます。
グローバルへのロールアウトやグループ企業への展開、定期的なアップデートも考慮するとやはり財務会計では標準の伝票タイプを活かしてデザインするというのが定石です。
カスタマイズ
伝票タイプの定義
トランザクションコード「OBA7」で会計伝票タイプの定義を更新できます
番号範囲の定義
トランザクションコード「FBN1」で会計伝票の番号範囲を定義することができます
会計伝票の番号範囲は伝票タイプに割り当てて使用します。
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